この記事のポイント
・ROBOPROは「各資産のリターンを予測するAI」と「相場の局面を判定するAI」という2種類のAIを活用している。
・ROBOPROはどのような局面で臨時リバランスを実施したのか?具体例を交えて解説。
・臨時リバランスは「下落抑制と収益機会の両立」および「運用のストレス軽減」という二つのメリットを受けられる可能性がある。
目次
資産運用において最も難しいことの一つに「暴落時や急騰時に冷静な判断を下すこと」があります。ROBOPROは、AIで日々市場をモニタリングし、人間の判断を介さずに「臨時リバランス」を行うことで、人間には難しい機動的な投資配分の変更を実現しています。
本記事では、「臨時リバランス」の仕組みについてご説明して、過去に「臨時リバランス」を実施したいくつかの局面の事例も併せてご紹介します。
「臨時リバランス」の仕組み 〜市場の「局面」を判定する〜
ROBOPROでは通常、月に一度投資配分を変更(「定時リバランス」)していますが、複数のマーケットデータから市場の変動性が高まり、通常とは異なる局面に入ったと判定される場合に、臨時で投資配分を変更(「臨時リバランス」)します。
そこで、最適な投資配分を決めるために「各資産のリターンを予測するAI」とは別に、臨時で投資配分変更を実施すべきかどうかを決めるために「相場の局面を判定するAI」を利用しています。
実は「各資産のリターンを予測するAI」は毎営業日稼働しており、その予測に基づき市場環境に応じて最適と考えられる投資配分を毎営業日算出しています。そのため、「相場の局面を判定するAI」が変動の大きい局面に入ったと判定した場合には、月次の「定時リバランス」を待つことなく、その時点のリターン予測に基づいた投資配分に変更する形で「臨時リバランス」を実施します。
このように「各資産のリターンを予測するAI」と「相場の局面を判定するAI」が日々独立して動くことで、単純に下落局面に対応するだけでなく、局面に応じて「攻める」「守る」「現状維持」など柔軟な対応が可能になります。

過去にROBOPROが「臨時リバランス」を実施した局面は?
ROBOPROでは、2020年1月15日のサービスリリースから約10か月後の2020年11月に「臨時リバランス」機能を導入しています。導入後、2026年2月までの5年超で2022年6月、2022年11月、2024年11月、2025年4月、2026年2月と計5回「臨時リバランス」を実施しています。
今回は、米大統領選でトランプ氏が二度目の勝利を決めた2024年11月から~2025年4月のトランプ関税ショックの期間に実施した二度の「臨時リバランス」について具体的にご紹介します。
事例① 2024年11月 トランプ氏の二度目の米大統領選勝利後の相場変動への対応
現地時間2024年11月5日に米大統領選の投開票が行われ、トランプ氏が二度目の勝利を確実なものとしました。トランプ氏による政策への期待感と懸念から、比較的リスクが高い資産である株式や不動産等の中でも上昇・下落が入り混じる展開となりました。また、一般的に安全資産とされる金は大きく下落しました。
このことから「相場の局面を判定するAI」が通常とは異なる局面に入ったと判定して2024年11月7日に「臨時リバランス」を実施しました。ROBOPROは「各資産のリターンを予測するAI」の予測に基づき、急騰した米国株式の比率を50.0%から31.8%へと引き下げて利益を確保しつつ、先進国株式や不動産へ資産を分散させることで、リスクとリターンのバランスを再構築しました。

※上記投資配分について、2024年11月は10月29日の変更時点の比率を示しています。
※帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。
事例② 2025年4月 トランプ関税ショックへの対応
現地時間2025年4月2日に、トランプ米政権が市場の想定を遥かに上回る厳しい相互関税の内容を発表したことを受けて、株式市場を中心に世界中の多くの資産が急激に下落しました。しかし、現地時間2025年4月9日にトランプ米大統領が同日に発動したばかりの相互関税の上乗せ部分について一時停止を発表したことで、米国株式を中心に急落分の大半を1日で取り戻すような急騰が起こりました。
このことから「相場の局面を判定するAI」が通常とは異なる局面に入ったと判定して2025年4月10日に「臨時リバランス」を実施しました。ROBOPROは「各資産のリターンを予測するAI」の予測に基づき、下落により特に投資妙味が増したと考えられる先進国株式の組み入れを増やす等、株式資産内の比率は調整しつつも「強気の姿勢」を維持しました。

※上記投資配分について、2025年4月は3月28日の変更時点の比率を示しています。
※帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。ただし、2025年4月10日の米国債券については小数第2位まで表示しています。
以下は、事例①②臨時リバランスを含む2024年10月から2025年5月の期間におけるROBOPROが保有していた株式資産(米国株式、先進国株式、新興国株式)の組入比率とそれらの資産およびROBOPROのパフォーマンス推移を表したグラフです。
トランプ氏の当選後に臨時リバランスを経て米国株式を引き下げ始めて、1月に保有比率を4%以下としたのち、米国株式の下落に合わせて組み入れを増やしています。2025年4月に米国株式が15%ほど大きく下落した後に、株式市場は回復基調となりましたが、ROBOPROは4月10日に臨時リバランスをおこない株式市場の下落に合わせて株式資産の投資配分を見直ししていたため、回復局面でも上昇に追従することができました。
すなわち、トランプ関税ショック下で、ROBOPROは下落幅を抑制しつつ臨時リバランスをおこなうことで回復局面でのリターン獲得に成功したといえます。

※1 過去の好事例のみを示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。将来の傾向や投資収益等を示唆又は保証するものではありません。
※2 折れ線グラフの「米国株式(円建て、配当込み)」「先進国株式(円建て、配当込み)」「新興国株式(円建て、配当込み )」については、Bloombergが提供する米国上場ETFのデータを用いて、FOLIOにて円換算して、2024年10月29日を基準とした累積リターンの推移を計算し作成したものです。小数第2位以下を切り捨てて表示しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。
※3 本資料は、過去の特定の時点において投資していたETFについて解説するものであり、 実際にROBOPROが投資するETFは、 投資一任契約に基づき投資運用業者であるFOLIOが適宜選定するため、記載日以降も同一銘柄が選定されることを示唆又は保証するものではありません。
※4「ROBOPRO」の運用実績について:ROBOPROサービスに投資をしていた場合の2024年10月29日を基準とした2025年6月10日までのパフォーマンスを表示しています。運用手数料を年率 1.1% (税込)徴収し、投資配分の変更は最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。分配金は投資の拠出金銭に自動的に組み入れ、投資配分の変更時に再投資したと仮定して計算しています。分配金やリバランス時の譲渡益に係る税金は考慮していません。計算は円建てで、小数第2位以下を切り捨てて表示しています。
※5 各ETFの投資配分及び累積収益率、並びにROBOPROの累積収益率はリバランス日における数値を記載しています。 投資配分を示すグラフの各数値は米国株式のみの比率を表示しています。
2026年2月2日の臨時リバランスの背景は
2026年1月30日にトランプ米大統領が次期FRB議長を指名した後、金市場は10%超、銀市場は30%超下落するなど、貴金属市場が急落しました。同日における株式や債券市場への波及は限定的であったものの、短期的な相場変動としては非常に大きな下落幅であったこと等から、市場全体としては通常とは異なる局面に入ったと判定され、臨時リバランスを発動したものと考えられます。
この臨時リバランスにおける特徴は、直前2月の投資配分変更(2026年1月29日変更実施)で再開した金の組み入れ(4.3%)を、今回の金の下落に伴いさらに比率を増やして17.7%とした点です。

※上記投資配分について、2026年2月は2026年1月29日の変更時点の比率を示しています。
※帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。
なぜ「臨時リバランス」が重要なのか?
投資家の多くは、たとえそれまで順調に運用成果が出ていたとしても、相場が下がると「どこまで下がるかわからない」という恐怖から早々に売却して利益を確定してしまい、その後の回復の機会を逃しがちです。このような行動は人間の心理や非合理さと投資行動について研究する行動ファイナンスという分野で「損失回避」や「群衆心理」と呼ばれ、多くの人に共通する行動として知られています。
ROBOPROの「臨時リバランス」はAIによる定量的な分析によって行われるため、こうした人間の感情やバイアスを排除できます。このことから以下の二つのメリットを受けられる可能性があります。
メリット1)下落抑制と収益機会の両立
下落相場だと判断した場合には守りの資産(債券や金など)へ、回復の兆しがあると判断した場合には攻めの資産(株式など)へ大胆にシフトします。
メリット2)運用のストレス軽減
自分で判断を下す必要がないため、投資に伴う精神的なストレスを抑え、長期的な資産形成を継続しやすくなります。
相場に「絶対」はありませんが、ROBOPROは通常の「定時リバランス」と併せて、「臨時リバランス」という武器を持つことで、「下落局面にはしっかりと対応して、上昇局面にはしっかりと追随する」という市場環境にあわせた機動的な運用を目指し続けています。


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