下落局面に考える長期&積立投資の効用とは?

2022
5
17
11:00
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この記事のポイント

一時的に相場が下落していることが不安材料となり、売却を検討することありますが、そのような局面だからこそ改めて「長期投資」「積立投資」のメリットとその効用について考えてみましょう。

長期投資のメリット1)時間の経過によるリスクの軽減

長期投資を続けていると、時間の経過に合わせてリスクが軽減される可能性があります。
下の棒グラフは、世界の株式に運用している期間とリターンの比率を示したものです。緑色のエリアがプラスリターン、黄土色のエリアがマイナスリターンを表しています。

※期間:1991年12月末~2021年12月末
※各投資期間における、世界株(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算))のリターンの振れ幅(最大値および最小値)を示すグラフです。
・当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

投資の期間は1991年〜2021年の30年間で、下の数字が運用を続けた期間です。

例えば任意の1年間という期間で世界の株式に投資していた場合、もし一番良いタイミングで開始していれば最大+63%のリターンを得ることができ、一方で一番悪いタイミングで開始していたら最大-53%の損失が出てしまったことを示しています。

しかし投資を5年、10年と続けていくと、黄土色の損失のエリアが減り、20年続けていた場合だと少なくとも+114%のリターン、最大で+496%のリターンが得られたことがわかります。

つまり、短期的な視点だとマイナスリターンになる場合もありますが、長期的な視点で投資を続けると、そのマイナスになる確率は低減されていくのです。

長期投資のメリット2)世界経済の成長に合わせた資産形成

長期投資を続けていると、時間の経過に合わせて資産が増えていく可能性があります。

以下の折線グラフは、1991年〜2021年の30年間において、世界株および日本株の株価がどのように推移したかを表したものです。

1991年を基準とすると、途中にリーマン・ショックやコロナ・ショックなど大きく暴落する局面があったものの、最終的には30年で世界株は10.3倍に、日本株は1.8倍になりました。

※期間:1991年12月末~2021年12月末
※世界株は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算)を、日本株は東証株価指数(TOPIX、配当込み)を用いて、1991年12月末時点の数値を100として比較したものです。当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

つまり、数週間や数ヶ月という短期的な視点だと相場の動きに影響を受けて資産はプラスとマイナスに揺れ動きますが、長期的な視点に立つと世界経済が成長するのに合わせて世界の株式市場は右肩上がりに上昇したことがわかります。

グローバル投資を長期的に続けることで、その成長の恩恵を受けることが期待できます。

積立投資のメリット

積立投資をおこなうメリットは、相場変動に左右されずに、定期的に決まった額で資産運用がおこなえる点です。

定期的に積立てるよりも、安いタイミングで買って投資を続ける方が効率的かもしれませんが、安く買えるタイミングで買い続けることは簡単ではありません。

そこで大切なのが、決まった間隔で定期的に同じ金額で同じ金融商品を買い続ける手法である「ドル・コスト平均法」という考え方です。

下の図はドル・コスト平均法をわかりやすく説明したもので、一番左が「投資する月」、その右が「その月のある金融商品の価格」です。

「ドル・コスト平均法」による積立投資の場合ですと(黄色のエリア)、毎月¥20,000を12回に分けて合計¥240,000投資をしています。

一方でこの金融商品を最初に¥240,000で一括購入して運用した場合を考えます(青色のエリア)。1月にこの商品の価格は¥1,000でしたので240購入することができました。

「ドル・コスト平均法」での購入の場合、金融商品はその時々で価格が変わりますので、図のように1月には¥1,000でこの商品を20購入し、2月には¥800でこの商品を25購入し……と最終的に¥240,000で252購入しているのがわかります。

そして最後に一番下の緑色の箇所ですが、これはドル・コスト平均法で購入した場合と、一括で購入した場合との「平均購入単価」です。一括購入した場合の単価が¥1,000なのに対し、ドル・コスト平均法だと約¥952になっています。

つまり、例のように金融商品の価格が推移したと仮定してドル・コスト平均法で購入した場合、価格が高いときは少なく買い、安い時は多く買うことで、一括で購入した場合と比較して購入単価を安く抑えられることができた、ということです。

もちろん、最初に一括購入をするタイミングでドル・コスト平均法の平均購入単価である約¥952よりも安く買えるなら、結果として一括購入の方が安く買えるかもしれません。

しかし安く買うタイミングを見極めるのは簡単ではいので、資産運用の有効な手法として知られている、ドル・コスト平均法=積立投資を活用することをおすすめします。

長期の資産形成においては、相場が調整している時が良い投資タイミングと言われています。よって下落相場においても、「長期的な時間が生み出す効果」や「積立による効果」の重要性も念頭にいれて将来の資産形成をおこないましょう。

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