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2025年2月下旬から短期間で米国株式が下落し、円高・ドル安が進展
多くの株式市場において、2025年は上昇で始まりましたが、2月の下旬より米国株式市場を中心として下落を始めました。以下は、S&P500がドル建てで最高値を付けた2月19日を基準とした、3月10日までの各指数等の推移です。
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※ グラフはBloomberg社が提供するデータを基に作成したものです。
※ S&P500(配当込み)、米SOX指数は、それぞれ現地通貨建ての終値を用いています。図中に記載している数値は、「(計算期間終了日時点の終値/計算期間開始日時点の終値)-1」で計算しており、小数第3位以下を切り捨てて表示しています。
※ 信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
2月下旬に米国で発表された米国購買担当者景気指数(PMI、速報値)が市場予想を下回ったこと等から、米国の景気減速への懸念が強まり、ハイテク株を中心に下落しました。その後、米国で対中半導体規制の強化を検討している旨の報道が出たことや、月末にトランプ米大統領が3月4日付でカナダ・メキシコに対して関税発動を、中国に対して関税引き上げを行うとの考えを示し、米国をはじめとした各国の景況感への不安が増したこと等で、さらに下落基調を強めました。
実際には、関税発動から2日で対カナダ・メキシコについては自動車関連製品を中心とした一部の物品には再度1か月の猶予を認める等、方針が短期間で転じたことも不透明感を煽り、3月も株価は低迷を続けました。そして、トランプ米大統領や米政府高官による一時的な景気減速を容認しているとも受け取れる発言等を受けて、2月19日を基準として3月10日までの騰落率を見ると、いずれも現地通貨建てで、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)は-17.03%、S&P500(配当込み)は-8.53%となっています。
また、2月に米国の軟調な経済指標の発表が続き、米国の先々の景気見通しへの不安が高まったこと等により利下げが想起されたことから、米国金利は水準を切り下げています。一方で日銀は今後も緩やかに利上げを継続すると見込まれており、米国と対照的に金利が上昇していることから、日米金利差が縮小して2.77%円高・ドル安が進んでいます。
結果として、SOX指数の大幅な下落に主導される形で米国株式が短期間に大きく下落し、2024年夏の下落局面ほどではないにせよ、為替は円高・ドル安が進んでいます。
荒れ相場の中でも分散効果が発揮され、ROBOPROは下落幅を3.74%に抑える
ROBOPROが2月の投資配分に変更した1月29日を基準とした、3月10日までのROBOPROと投資対象資産の騰落率、およびその間のROBOPROの投資配分を確認します(※1,2,3,4)。

2月と3月において、ROBOPROでは米国株式の保有を比較的抑える一方で、2か月とも最も多く保有していたのは新興国株式で、その次は金でした。
その間、投資対象資産は円建てで全資産が下落しましたが、特に米国株式の-12.36%が最も目を引く下落幅となりました。一方で、金は-0.71%、新興国株式は-3.43%と比較的落ち着いた値動きを示しています(※2)。米国株式の下落はROBOPROが3月の投資配分に変更した3月3日以降も続きましたが、2月を通じて投資配分は約3%と非常に低位な水準とし、3月は組み入れを増やしながらも約23%にとどめています。
その結果、ROBOPROは今回の下げ相場の中心であった米国株式の下落を一定程度回避し、また円建てでも下落幅が小さかった金を比較的多く保有し続けるなど、分散効果を発揮しています。最終的に、変動が大きい荒れ相場の中で、3月10日時点で1月29日からの下落幅を3.74%に抑えることができています(※1,2)。
※1 過去の実績は将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。AI予測の好事例のみを示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。
※2 騰落率は表示期間における各資産の価格を円建てで比較したものおよびROBOPROのリターンを示したものです。各資産の計算は、「(計算期間終了日時点の資産額/計算期間開始日時点の資産額)-1」で行っています。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。
※3 金については、ROBOPROが金に関して投資対象としている資産のうち、代表して最も比率が高いものに関する騰落率を表示しています。
※4 円グラフの各数値は小数点以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。
信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
相場の変動が激しい時こそ、落ち着いて長期投資の継続を
長期で資産運用を続けるうえで、大きな下落局面に直面することは避けて通れません。しかし、そのような時こそ落ち着いて対応することが重要であると考えます。
対応の方法の一つに”事前に備える”という考え方があります。すなわち、下落局面に直面することを見越して、投資資金を異なる値動きをする資産に分散しておき、下落の幅を相対的に小さく抑えるという考え方です。
ROBOPROは正に、最大で8種類のグローバルな資産に分散して投資を行い、下落局面を想定した資産運用を行っているということができます。また、ROBOPROはマーケットに関するAI予測を活用して機動的に投資配分を入れ替えることにより、下落局面での下落時の損失をより限定し、上昇局面でのリターンをより大きくとることを目指しています。
短期的な相場変動に動揺することなく、是非ROBOPROを活用して長期の資産運用を継続していただけると幸いです。
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