今月のポイント
ROBOPRO 2023年7月のパフォーマンスは+1.91%※1
ROBOPRO(ロボプロ)は、AIによる予測技術を利用して期待リターンを算出し、積極的な利益の追求や損失の軽減を目指す資産運用サービスで、2023年7月31日でリリースから約3年6か月が経過しました。以下は直近1か月である2023年6月30日から7月31日までのROBOPRO(円建て)と各資産の騰落率です。※2
※1 ROBOPROの1か月のパフォーマンスは、直近1か月前の資産の評価額と2023年7月31日おける評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。算出方法の詳細は※3をご確認ください。
※2 騰落率グラフは表示期間における各アセットの価格を円建てで比較したものおよびROBOPROのリターンを示したものです。各資産の計算は、計算期間終了日時点の円建て資産額/計算期間開始日時点の円建て資産額-1で行っています。将来の傾向や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
主要各国の株式市場は堅調に推移、為替は円高ドル安が進行
2023年7月の株式市場は、前月に続きリスクオンの相場となりました。米国を中心に各国でインフレの鈍化が観測された結果、米利上げの長期化懸念が後退したこと等を背景に株式市場に安心感が広がったことで、主要各国の相場は概ね堅調に推移しました。
為替市場においては、米国の長期金利が低下したこと等を受けて日米の金利差の縮小を意識した円買いドル売りが進行しました。
新興国株式、米国債券、金の3資産のみを保有
円グラフは2023年6月29日時点での投資配分で、この比率で2023年7月を迎えました(※2023年6月29日の注文締切時刻までに注文したお客様に適用されます)。前月に続き新興国株式、米国債券、金の3つの資産でポートフォリオを組んでおり、市場全体への警戒感からリスクオフ資産(米国債券や金)への投資配分を高めていた一方で、割安感のある新興国株式を約47%保有し過度なリスクオフの姿勢はとらず、上昇局面にも一定程度対応できる余地を残していました。
新興国株式が月間で約4.37%上昇しプラスに寄与
2023年6月30日から7月31日までの1か月間で新興国株式は8つの資産の中で一番パフォーマンスが良く、月間で約4.37%上昇しました。ROBOPROでは新興国株式を比較的多く保有していたことがプラスに寄与しました。
新興国株式が月間でプラスとなった要因としては、中国政府によるテック企業に対しての規制強化政策が支援政策に転換したこと等を背景に、香港株式市場における主要テック株式が大きく上昇したこと等が挙げられます(その他の新興国株式市場の動向については、「(参考)2023年7月のマーケットを振り返る>新興国市場概況」に記載しています)。
その一方で、1か月で-1.7%下落した米国債券を比較的多く保有していたことや、円高ドル安に振れたことでプラス幅が押し下げられる結果となりました。
リリース来のパフォーマンス
以下の折れ線グラフは「ROBOPRO※3(深緑線)」、「TOPIX(灰色線)」、そして「一般的なロボアドバイザー※4(緑線)」の比較グラフで、開始点はROBOPROがサービスをリリースした2020年1月15日です。
ROBOPROの運用実績は下のグラフのように推移しており、リリースされた2020年1月15日から2023年7月31日の期間で見ると、7月31日時点で+58.16%※3となりました。
また以下は、直近1か月、3か月、6か月およびROBOPROのリリース来のパフォーマンス比較です。※5
※3 ROBOPRO運用実績について
サービス開始当初(2020年1月15日)から表示日まで、または表示している期間において、ROBOPROサービスに投資していた場合のパフォーマンスです。運用手数料を年率1.1%(税込)徴収し、リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。分配金は投資の拠出金銭に自動的に組み入れ、リバランスにより再投資したと仮定して計算しています。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
※4 「一般的なロボアドバイザー」の運用シミュレーションについて
「一般的なロボアドバイザー」とは、利用者がリスク許容度に応じて設けられている複数の運用コースの中から一つのコースを選択し、一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出)を用いて自動で運用を行う投資一任サービスのことを指します。本運用シミュレーションは、一般的な運用アルゴリズムでROBOPROと同じETFを運用したと仮定したシミュレーション結果です。リスク許容度はやや高めとし、5%〜40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出しています。運用手数料を年率1.1%(税込)徴収し、リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、分配金は投資の拠出金銭に自動的に組み入れリバランスにより再投資したと仮定して計算しています。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
※5 1か月、3か月、6か月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nか月前の資産の評価額と2023年7月31日おける評価額を元に計算しています。ROBOPROリリース来のパフォーマンスは、2020年1月15日の資産の評価額と2023年7月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
(参考)2023年7月のマーケットを振り返る
- 2023年7月の世界の株式市場は、米国の利上げ長期化懸念が和らいだこと等が好感され、概ね堅調な推移となりました。
- 為替市場では、米国の長期金利が低下したことを受けて日米の金利差の縮小を意識した円買いドル売りが進行し、一時的に1ドル137台円をつける場面もありました。
米国株式の指標の一つであるS&P500は上旬、FRB(米連邦準備理事会)による金融引き締めの長期化懸念が高まったことで、軟調な推移から始まりましたが、その後反発しました。
中旬に入ると、CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことで、FRBによる利上げが長期化する警戒感が和らぎ、米国景気が大幅な悪化を回避できるとの観測により上昇、2022年4月以来の高値をつける場面もありました。
中旬以降は企業の好決算が好感された一方で、利上げ継続観測が嫌気される等で一進一退の動きとなりましたが、7月全体では堅調に推移し、最終的に前月比+3.11%で終えました。
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、企業の景況感改善等が好感され33年ぶりの高値をつけるも、世界景気の先行き不透明感等から軟調な推移となりました。中旬も下落基調でしたが、米国の利上げ警戒感が和らいだことから上昇に転じました。下旬には日銀が金融政策を維持するとの観測から円安・ドル高が進み、輸出採算の改善期待が好感され、最終的に前月比+1.48%で終えました。
欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は前半、世界景気の減速懸念で下落する場面がありましたが、その後は欧米の金利上昇の一服が好感され反発しました。下旬にかけては欧米の中央銀行による金融引き締めの終了観測等が好感され、最終的に前月比で+2.03%となりました。
中国株式市場の指標である上海総合指数は、前半から中盤にかけては、国内景気の先行き不透明感や米中対立が重石となる一方で、政府による景気対策への期待もあって一進一退の動きでした。下旬にかけては一時的に軟調になるも、政府が掲げた不動産政策の適時調整やサービス消費拡大などの方針が好感され、最終的に前月比で+2.77%となりました。
インド株式市場の指標であるインドSENSEXは前半、国内消費の改善や政府の景気対策が期待されるも、米国の追加利上げ懸念が重石となり一進一退の動きでした。
その後中盤にかけては経済指標の改善や外貨の流入期待から上昇するも、下旬に入ると企業決算の悪化やインフレ率の加速懸念が重石となり上昇幅が縮小、最終的に前月比で+2.79%となりました。
ドル・円為替相場は上旬、米国の非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回ったことなどから米国金利の先高行観が後退し円高・ドル安となりました。中旬には米CPI上昇率が予想を下回り、さらに円高・ドル安が進行しました。下旬には日銀のYCC(長短金利操作)修正報道を受けて一時的に137円台をつける場面もありましたが、結果として政策の大きな方針転換には至らず、日米の金融政策の違いが改めて意識されたことで、円安・ドル高が進行しました。
米国10年債利回りは、7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げを示唆する発言や、雇用統計が堅調であったこと等から一時的に4%を越えました。その後は物価の上昇ペースが鈍化したことで金融引き締め懸念が後退して下落するも、再び月末にかけ上昇して7月を終えました。
※各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。