今回の投資配分変更のポイント
・5月の株式市場は概ね回復基調
・6月は、比率順に米国株式、不動産、金、先進国株式、新興国株式の5資産を持つ構成に
・5月に上昇した株式の一部を不動産と金に振り分けて、相対的にリスクの高い資産を中心とする構成を維持しつつ、よりバランスをとった配分に
目次
マーケット環境の振り返り
2025年5月28日までの2025年5月の世界の株式市場は、上旬に米英・米中の間での関税交渉において一定の合意が成立したことが好感され、回復基調となっています。しかし、日本やEUとの関税交渉が依然として難航していることや、日米で高まった財政拡大への懸念や米国債券の格下げ等から長期金利が上昇している(債券価格は低下)ことなどで、金融市場の不安感は継続しており、上値が抑えられる傾向となっています。
為替市場では、関税交渉の合意等でリスク回避の円買いが一服した際には円安・ドル高が進みましたが、財政懸念の高まりや米国債格下げに伴うドル売り等で再び円が買われるなど、神経質な動きが続いています。
このような投資環境下において実施されたROBOPROの2025年6月(5月29日変更実施)の投資配分を解説します。
今回の投資配分変更の内容
今回の投資配分の変更では、比率順に米国株式、不動産、金、先進国株式、新興国株式の5資産を持つ構成となりました。
ROBOPROで活用されているAIに基づく各資産のリターン予測を確認すると、米国株式や不動産、金等の見通しが優位となった一方、先進国株式や債券資産は相対的に劣後する見通しとなりました。
そしてこれらの予測を踏まえて、金融工学に基づいたポートフォリオの最適化を行った結果、前回8割以上としていた株式資産の一部を金と不動産に振り分けて、相対的にリスクの高い資産を中心とする構成を維持しつつも、より資産間のバランスを取った投資配分となりました。

※上記投資配分について、2025年2月は1月29日、2025年3月は3月3日、2025年4月は3月28日、2025年5月は4月30日、2025年6月は5月29日のそれぞれの変更時点の比率を示しています。2025年4月は、通常の変更に加えて4月10日に臨時リバランスを実施しました。
※円グラフおよび帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。ただし、2025年4月10日の米国債券については小数第2位まで表示しています。
AI予測および今回の投資配分変更の背景
上昇した株式資産の一部を、金と不動産に振り分け
株式資産は、米国の関税交渉の進展等で5月に上昇基調であったこと等を受けて、前回と比較すると相対的に過熱感が高まっていることなどが投資妙味を低下させ、全体的に見通しが後退し、配分を減らしました。
株式資産の中でも米国株式は、トランプ関税に端を発した4月までの下落幅が相対的に大きかったこと等から、長期的な推移においては過熱感が比較的薄く、最大の配分を維持したと考えられます。
一方で、株式や為替市場の不安定な値動き等を受けて、一般的に安全資産とされている金の見通しが改善し、組み入れを増やしました。
前回は株式資産を中心とした構成でしたが、今回は金の比率を高めるとともに、相対的にリスクの高い資産の中でも不動産の配分を増やすことで、資産全体の分散を図り、リスクを調整したと考えられます。
ROBOPROの投資配分の変更は基本的に月一回行われており(臨時リバランスを除く)、次の投資配分の変更は2025年6月27日の予定です(臨時リバランスが行われ、日程が前倒しされる可能性があります)。
2025年5月の運用実績は近く公開予定のパフォーマンスレポートでお伝えいたします。
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