今回の投資配分変更のポイント
・6月の株式市場は米中を中心に回復基調が続く
・7月は、新たにハイイールド債券を加えて、比率順に不動産、米国株式、ハイイールド債券、金、先進国株式、新興国株式の6資産を持つ構成に
・出遅れ感の強い不動産に着目しつつ、ハイイールド債券も追加した6資産構成で、資産の分散を強める
目次
マーケット環境の振り返り
2025年6月27日までの2025年6月の世界の株式市場は、中旬に中東で軍事的な衝突が発生したものの早期に停戦に至ったこと、内容は明らかにされていないものの米関税政策に関して交渉の進展や米政権の態度の軟化が伝えられたこと等で、米国や中国では上昇しています。
為替市場では、中東情勢の緊迫化が「有事のドル買い」を招いたこと等で円安・ドル高が進みましたが、下旬は米国の利下げ期待等で米長期金利が低下したことから円高・ドル安に転じ、前月末とほぼ同水準に戻ってきています。
このような投資環境下において実施されたROBOPROの2025年7月(6月27日変更実施)の投資配分を解説します。
今回の投資配分変更の内容
今回の投資配分の変更では、新たにハイイールド債券を加えて、比率順に不動産、米国株式、ハイイールド債券、金、先進国株式、新興国株式の6資産を持つ構成となりました。
ROBOPROで活用されているAIに基づく各資産のリターン予測を確認すると、不動産や米国株式の見通しが優位となった一方、債券資産や金は相対的に劣後する見通しとなりました。
そしてこれらの予測を踏まえて、金融工学に基づいたポートフォリオの最適化を行った結果、株式資産の比率を引き下げた一方で、不動産の比率を増やして積極性は概ね維持しつつ、債券資産の中では見通しが相対的に優位であったハイイールド債券を新たに組み入れて、資産の分散をより効かせる投資配分となりました。

※上記投資配分について、2025年3月は3月3日、2025年4月は3月28日、2025年5月は4月30日、2025年6月は5月29日、2025年7月は6月27日のそれぞれの変更時点の比率を示しています。2025年4月は、通常の変更に加えて4月10日に臨時リバランスを実施しました。
※円グラフおよび帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。ただし、2025年4月10日の米国債券については小数第2位まで表示しています。
AI予測および今回の投資配分変更の背景
出遅れ感の強い不動産に着目しつつ、ハイイールド債券も追加した6資産構成で、資産の分散を強める
株式資産は、5月に続き6月も続伸し好調を維持していますが、年初来の高値圏にある先進国株式や新興国株式を筆頭に、過熱感が高まったことで見通しが後退し、配分を減らしました。
不動産は、5月に続いて6月も増加させましたが、各国の株式市場のみならず金などの相対的にリスクの低い資産まで幅広く上昇する中で、相対的な出遅れ感が強いこと等がAIの予測において勘案されたと考えられます。
また、債券資産の中では見通しが相対的に優位であったハイイールド債券を新たに組み入れることで、比較的リスクの高い資産である不動産や米国株式中心のポートフォリオのバランスを取っていると考えられます。
全体として、前月の5資産構成からハイイールド債券を加えた6資産構成として、より一段と資産の分散を効かせ、株式資産などリスク資産の短期的な調整にも備えるような配分となっていると考えられます。
ROBOPROの投資配分の変更は基本的に月一回行われており(臨時リバランスを除く)、次の投資配分の変更は2025年7月29日の予定です(臨時リバランスが行われ、日程が前倒しされる可能性があります)。
2025年6月の運用実績は近く公開予定のパフォーマンスレポートでお伝えいたします。
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