今回の投資配分変更のポイント
・7月の株式市場は米国を中心に主要国の多くで上昇、円相場も円安・ドル高が進む
・8月は、新たに米国債券を加えて、比率順に米国株式、不動産、米国債券、ハイイールド債券、金、先進国株式、新興国株式の7資産を持つ構成に
・新たに米国債券を加えた7資産構成で、米国資産に比重を移しながら、さらに分散効果を効かせる配分に
目次
マーケット環境の振り返り
2025年7月28日までの2025年7月の世界の株式市場は、各国で米国による相互関税の一時停止期限が到来するなか、一定の合意もしくは期限の再延期が次々と発表され、米国を中心に主要国の多くで上昇しています。
為替市場では、米国で早期利下げ期待が後退したことや関税政策によるインフレ懸念が続いていること等で米国の金利が月の前半に上昇したこと、また日本の国政選挙で財政規律を重視する政権与党が敗北したこと等で、円安・ドル高が進んでいます。
このような投資環境下において実施されたROBOPROの2025年8月(7月29日変更実施)の投資配分を解説します。
今回の投資配分変更の内容
今回の投資配分の変更では、新たに米国債券を加えて、比率順に米国株式、不動産、米国債券、ハイイールド債券、金、先進国株式、新興国株式の7資産を持つ構成となりました。
ROBOPROで活用されているAIに基づく各資産のリターン予測を確認すると、米国株式、米国債券の見通しが優位となった一方、新興国株式、先進国株式は相対的に劣後する見通しとなりました。
そしてこれらの予測を踏まえて、金融工学に基づいたポートフォリオの最適化を行った結果、米国株式以外の資産を少しずつ減らした一方で、米国株式の配分を増やし、米国株式に次いで高い見通しの米国債券を新たに組み入れて資産の分散をより効かせる投資配分となり、米国資産により重きを置く構成となっています。

※上記投資配分について、2025年4月は3月28日、2025年5月は4月30日、2025年6月は5月29日、2025年7月は6月27日、2025年8月は7月29日のそれぞれの変更時点の比率を示しています。2025年4月は、通常の変更に加えて4月10日に臨時リバランスを実施しました。
※円グラフおよび帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。ただし、2025年4月10日の米国債券については小数第2位まで表示しています。
AI予測および今回の投資配分変更の背景
新たに米国債券を加えた7資産構成で、米国資産に比重を移しながら、さらに分散効果を効かせる配分に
株式資産は、短期的な視点で見た過熱感の高まりなどから魅力度(投資妙味)が後退する傾向が見られています。その中で、米国株式指数の一部についてはここ数か月上昇を続けてはいるものの、4月上旬のトランプ関税ショックでの下落をようやく取り戻した水準に留まっています。つまり、長期的な価格推移から見ると依然として上昇余地があることから、米国株式に対しては相対的に強気の姿勢を維持したと考えられます。
不動産は、7月に小幅に上昇したこと等で見通しはやや後退しましたが、依然として他の資産と比較して上昇が穏やかであることから将来の値上がり余地を含めて優位な見通しが続いており、高位の投資配分を維持しました。
米国債券は、見通しが劣後する状況が続いていましたが、米国債券価格が実際に軟調であったことによる出遅れ感や、他の先進国資産への逃避の動きが和らいで他の先進国通貨の上昇が一服したこと等も影響し、米国債券の上昇を見込んだものと考えられます。
全体として、前月の6資産構成に、米国債券を新たに加えた7資産構成とすることで、資産間の分散をさらに効かせる配分となりました。その中でも、米国株式、不動産、米国債券などの米国資産に比重を移すこととなりました。
ROBOPROの投資配分の変更は基本的に月一回行われており(臨時リバランスを除く)、次の投資配分の変更は2025年8月29日の予定です(臨時リバランスが行われ、日程が前倒しされる可能性があります)。
2025年7月の運用実績は近く公開予定のパフォーマンスレポートでお伝えいたします。
ROBOPROのセミナーも開催しています。
ROBOPROではAIによる予測技術を利用して最新のポートフォリオを提供しています。また、マーケット状況を踏まえたROBOPROの運用状況や投資配分の解説などについて詳しく知りたい方は是非セミナーにもご参加ください。
内容が異なる3種類のセミナーを、それぞれご用意しております。詳しくはセミナーページをご確認ください。
