今回の投資配分変更のポイント
・11月は主要先進国で株式が小幅に上昇し、為替は円安・ドル高が進む
・12月は米国株式を高位に保ちつつ、債券資産の中で新興国債券に重きをおいた8資産構成に
・米国株式の上昇期待に焦点をあて、ハイイールド債券や不動産からシフトした新興国債券でリスクを調整する投資配分
目次
マーケット環境の振り返り
2025年11月の世界の株式市場は、中旬に米利下げ観測の後退やAI関連企業への投資の過熱感等からテック株を中心に調整しましたが、下旬には低調な米経済指標が発表されたことで12月米利下げ観測が再び高まったこと等を好感して回復し、月間では主要先進国で一進一退の末に小幅に上昇しました。
為替市場では、高市政権の積極財政による財政悪化への警戒やFRB(米連邦準備制度理事会)の12月利下げ観測が後退したことで円売り・ドル買いが膨らみました。その後、米国の消費と雇用の減速感から米利下げ期待が高まり、月末にかけて円安・ドル高は一服しましたが、月間では円安・ドル高となりました。
このような投資環境下において実施されたROBOPROの2025年12月(12月1日変更実施)の投資配分を解説します。
今回の投資配分変更の内容
今回の投資配分の変更では、配分の高い順に米国株式、新興国債券、ハイイールド債券、不動産、新興国株式を保有しつつ、金、米国債券、先進国株式をわずかに保有する8資産構成となりました。
ROBOPROで活用されているAIに基づく各資産のリターン予測を比較すると、米国株式の見通しが高位となった一方、米国債券やハイイールド債券は相対的に低位な見通しとなりました。その結果、債券資産(米国債券、ハイイールド債券、新興国債券)の中では、見通しが改善した新興国債券が最も高い見通しとなりました。
そしてこれらの予測を踏まえて、金融工学に基づいたポートフォリオの最適化を行った結果、米国株式は変わらず多く保有しつつ、ハイイールド債券や不動産から新興国債券に配分をシフトする結果となりました。

※上記投資配分について、2025年7月は6月27日、2025年8月は7月29日、2025年9月は8月29日、2025年10月は9月30日、2025年11月は10月29日、2025年12月は12月1日のそれぞれの変更時点の比率を示しています。
※帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。ただし、2025年12月の先進国株式については小数第2位まで表示しています。
AI予測および今回の投資配分変更の背景
米国株式の上昇期待に焦点をあて、ハイイールド債券や不動産からシフトした新興国債券でリスクを調整する投資配分
今月のリバランスにおいては、新興国債券の比率を引き上げた一方で、主にハイイールド債券と不動産の比率を引き下げ、その他資産については軽微な変更にとどまりました。
米国株式の見通しは秋口より強い状態が続き、全体の半分程度を保有する配分を維持しました。米国株式は上昇基調が続いているものの短期的な調整も多く、長期の価格推移からみた上昇余地が残っていることなども踏まえ、高い配分を継続しています。
新興国債券の見通しは、新興国債券の短期的な過熱感の落ち着きとともにやや改善しました。また、直近の見通しには主要国の株式や通貨が中長期的に神経質な値動きを見せていたこと等が影響していましたが、足もとで相対的に落ち着きを見せ始めていることも、新興国債券の見通し改善に寄与しています。
一方、ハイイールド債券は、短期的な過熱感が見られたことやその他多数の指標が複合的に影響し合い、見通しが後退し比率を引き下げることとなりました。
全体としては、米国株式に対する強気な見通しのもと、債券資産の中で見通しが最も高位だった新興国債券でリスク調整を行い、バランスを取る投資配分となりました。
ROBOPROの投資配分の変更は基本的に月一回(臨時リバランスを除く)行われております。
2025年11月の運用実績は近く公開予定のパフォーマンスレポートでお伝えいたします。
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