今回の投資配分変更のポイント
・10月は米中対立の懸念後退や高市新政権への期待などから内外で株式は上昇
・11月は引き続き米国株式を柱にハイイールド債券や不動産などの配分を高めた8資産構成に
・金や見通しの低下した新興国株式の配分を減らし、不動産と見通しが改善したハイイールド債券の配分を増やすことで次の展開に備える
目次
マーケット環境の振り返り
2025年10月28日までの2025年10月の世界の株式市場は、米中不和や米ローン不正問題などへの懸念が一服したことに加え、日本でも高市政権誕生に伴い経済重視の積極財政への期待などから日経平均が史上初の5万円台を付けるなど、世界同時株高の様相を呈しています。
為替市場では、「高市トレード」と呼称される円売り・ドル買いの動きが活発となるなど、円の先安観が台頭したことで円安・ドル高となっています。
このような投資環境下において実施されたROBOPROの2025年11月(10月29日変更実施)の投資配分を解説します。
今回の投資配分変更の内容
今回の投資配分の変更では、配分の高い順に米国株式、ハイイールド債券、不動産、新興国株式を中心に保有しつつ、金、新興国債券、米国債券、先進国株式をわずかに保有する8資産構成となりました。
ROBOPROで活用されているAIに基づく各資産のリターン予測を比較すると、米国株式の見通しが高位となった一方、先進国株式、金は相対的に低位な見通しとなりました。その他の資産については、新興国株式の見通しは前月比で大きく後退、債券資産は相対的に中立な見通しの中で、前月比では改善しました。
そしてこれらの予測を踏まえて、金融工学に基づいたポートフォリオの最適化を行った結果、米国株式の配分は高水準を維持しつつ、金と見通しの低下した新興国株式の配分を下げ、ハイイールド債券と不動産の配分を上げることで、株式資産からの一部シフトを行いました。

※上記投資配分について、2025年6月は5月29日、2025年7月は6月27日、2025年8月は7月29日、2025年9月は8月29日、2025年10月は9月30日、2025年11月は10月29日のそれぞれの変更時点の比率を示しています。
※帯グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。
AI予測および今回の投資配分変更の背景
米国株式に対する強気の見通しを続け、ハイイールド債券、不動産も比較的多く保有するポートフォリオに
米国株式はAIによる見通しが高く、前回に続いて今回も高い配分となりました。その背景として、米国株式の長期の価格推移の状況から、引き続き上昇余地が残されていることや、主要通貨全体(日本円を除く)に対するドル安傾向が魅力度を高める方向に作用したことが挙げられます。
ハイイールド債券については、長期的な価格推移からみて下値不安が低下したことや、米国株式市場の動きに落ち着きが見られてきたこと等が見通しを改善させました。
不動産については、一般的に金利低下が追い風となりやすく、米利下げなどで金利低下への期待が高まる中で、他の資産に比べ価格が出遅れている分、相対的に利回り面での魅力が向上したこと等が投資配分を引き上げた背景にあると考えられます。
他方で、金は直近の急ピッチな価格上昇に加え、他の商品価格の連鎖的上昇の広がり等から過熱感が高まったと判定され、見通しが後退した新興国株式と合わせて配分比率を減らしています。
全体として、引き続き米国株式を中心とした米国資産に重きをおく投資配分となりましたが、その米国資産の内訳においては、性質の異なるハイイールド債券と不動産も比較的多く組み入れることで、バランスを取るかたちとしました。
ROBOPROの投資配分の変更は基本的に月一回(臨時リバランスを除く)行われております。
2025年10月の運用実績は近く公開予定のパフォーマンスレポートでお伝えいたします。
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