今月のポイント
ROBOPROの2023年8月のパフォーマンスは-0.40%※1
ROBOPRO(ロボプロ)は、AIによる予測技術を利用して期待リターンを算出し、積極的な利益の追求や損失の軽減を目指す資産運用サービスで、2023年8月31日でリリースから約3年7か月が経過しました。
以下は直近1か月である2023年7月31日から8月31日までのROBOPROと各資産の騰落率(円建て)です。※2
※1 ROBOPROの1か月のパフォーマンスは、直近1か月前の資産の評価額と2023年8月31日おける評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。算出方法の詳細は※3をご確認ください。
※2 騰落率グラフは表示期間における各資産の価格を円建てで比較したものおよびROBOPROのリターンを示したものです。各資産の計算は、計算期間終了日時点の円建て資産額/計算期間開始日時点の円建て資産額-1で行っています。将来の傾向や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
主要各国の株式市場は概ね下落、為替は円安ドル高が進行
2023年8月の世界の株式市場は、米国の長期金利の上昇や中国の景気が先行き不透明であったこと等が嫌気され下落基調となりました。
為替相場は上旬に円高基調で推移する場面もあったものの、米国の長期金利が上昇し日米の金利差拡大が意識される等で下旬にかけて円安に推移する展開となり、2022年11月以来の円安・ドル高となる場面もありました。
新興国株式、米国債券、金の3資産のみを保有
円グラフは2023年7月28日時点での投資配分で、この比率で2023年8月を迎えました(※2023年7月28日の注文締切時刻までに注文したお客様に適用されます)。
前月に続き新興国株式、米国債券、金の3つの資産でポートフォリオを組んでおり、市場全体への警戒感からリスクオフ資産(米国債券や金)への投資配分を高めていた一方で、割安感のある新興国株式を約39%保有し過度なリスクオフの姿勢はとらず、上昇局面にも一定程度対応できる余地を残していました。
※円グラフの各数値は小数第2位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を合算しても100%にならず誤差が生じる場合があります。
新興国株式の保有がマイナスに影響した一方、米国債券と金の保有がプラスに寄与
2023年8月の各資産の騰落率を見てみると、先進国株式と新興国株式、不動産以外の資産が上昇しました。
米国の利上げが打ち止めとなる期待感が高まった結果米国ハイイールド債券がもっとも上昇し、次いで米国債券、金が上昇した一方で、不動産大手の経営不安や経済指標の悪化など中国経済に多くの懸念材料が報じられたこと等により新興国株式が-3.72%下落しました。
結果として、ROBOPROにおいては8つの資産のうち新興国株式を比較的多く保有していたことがマイナスに影響した一方で、米国債券および金を比較的多く保有していたことがプラスに寄与し、2023年8月の1か月のパフォーマンスは-0.40%となりました。
リリース来のパフォーマンス
以下の折れ線グラフは「ROBOPRO※3(深緑線)」、「TOPIX(灰色線)」、そして「一般的なロボアドバイザー※4(緑線)」の比較グラフで、開始点はROBOPROがサービスをリリースした2020年1月15日です。
ROBOPROの運用実績は下のグラフのように推移しており、リリースされた2020年1月15日から2023年8月31日の期間で見ると、8月31日時点で+57.52%※3となりました。
また以下は、直近1か月、3か月、6か月およびROBOPROのリリース来のパフォーマンス比較です。※5
※3 ROBOPRO運用実績について
サービス開始当初(2020年1月15日)から表示日まで、または表示している期間において、ROBOPROサービスに投資していた場合のパフォーマンスです。運用手数料を年率1.1%(税込)徴収し、リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。分配金は投資の拠出金銭に自動的に組み入れ、リバランスにより再投資したと仮定して計算しています。分配金やリバランス時の譲渡益に係る税金は考慮していません。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
※4 「一般的なロボアドバイザー」の運用シミュレーションについて
「一般的なロボアドバイザー」とは、利用者がリスク許容度に応じて設けられている複数の運用コースの中から一つのコースを選択し、一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出)を用いて自動で運用を行う投資一任サービスのことを指します。本運用シミュレーションは、一般的な運用アルゴリズムでROBOPROと同じETFを運用したと仮定したシミュレーション結果です。リスク許容度はやや高めとし、5%〜40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出しています。運用手数料を年率1.1%(税込)徴収し、リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、分配金は投資の拠出金銭に自動的に組み入れリバランスにより再投資したと仮定して計算しています。分配金やリバランス時の譲渡益に係る税金は考慮していません。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
※5 1か月、3か月、6か月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nか月前の資産の評価額と2023年8月31日における評価額を元に計算しています。ROBOPROリリース来のパフォーマンスは、2020年1月15日の資産の評価額と2023年8月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
(参考)2023年8月のマーケットを振り返る
- 2023年8月の世界の株式市場は、米国の長期金利の上昇や中国の景気が先行き不透明であったこと等が嫌気され下落基調となりました。
- 為替相場は上旬に円高基調で推移する場面もあったものの、米国の長期金利が上昇し日米の金利差拡大が意識される等で下旬にかけて円安に推移する展開となり、2022年11月以来の円安・ドル高となる場面もありました。
米国株式の指標の一つであるS&P500は上旬、米国景気の想定以上の底堅さや米財政悪化懸念による長期金利の上昇等が嫌気され下落するも、その後FRB(米連邦準備理事会)の追加利上げへの警戒が和らいだこともあり一進一退の推移となりました。中旬に入ると一時的に上昇する場面があるも、中国の景気懸念、米国の金融株安および金融引き締め長期化が警戒され下落基調となりました。
しかし下旬に入ると、パウエルFRB議長がジャクソンホール会議でおこなった講演から、市場参加者が今の利上げサイクルの終わりが近いと受け取ったこと等で上昇基調となり、最終的に前月比-1.77%で終えました。
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、米国の株安および国内の長期金利の上昇が嫌気され下落するも、中旬にかけて一進一退の推移となりました。しかしその後月末にかけて米国の長期金利の上昇が一服し、米国株式が堅調に推移したこと等を背景に上昇基調となり、最終的に前月比+0.40%で終えました。
欧州株式市場の指標であるストックス欧州600は上旬、金融引き締めによる欧州経済の先行き不安感から下落してスタートするも、以降は一進一退の推移となりました。中旬に入るとアジアの株安や中国経済の先行きが懸念され下落基調となりました。その後はFRBによる利上げ継続観測の後退等が支えとなり上昇する場面もありましたが、最終的に前月比で-2.79%となりました。
中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、当局の景気対策が好感される場面があるも、景気の先行き不安等から一進一退の推移となりました。
中旬から下旬にかけては、国内の経済状況や大手不動産会社の経営問題への不安等から下落基調となり、年初来安値を付ける場面もありました。その後政府の市場活性化策が好感され一時的に上昇しましたが、最終的に前月比で-5.20%となりました。
インド株式市場の指標であるインドSENSEXは前半、国外の株安が影響し下落するも、その後国内上場企業の業績改善が好感され反発しました。中旬から下旬にかけては、米中景気の先行き不安等で下落する場面や、GDPの伸びが予測されて上昇する場面等があり一進一退の推移を繰り返すも、最終的に前月比で-2.54%となりました。
ドル・円為替相場は日米金利差の拡大から1ドル143円台と7月上旬以来の円安・ドル高で始まりました。一時的に円高に振れる場面があるも、その後再び米長期金利が上昇し日米金利差が拡大すると円安に転じ、1ドル147円台と9か月半ぶりの円安・ドル高になる場面もありました。
米国10年債利回りは上旬、国債の増発に伴う需給悪化や格下げ等を背景に上昇してスタートしました。その後低下する場面もありましたが、中旬にかけて米国景気の底堅さを背景に金融引き締め長期化観測が強まり上昇基調となりました。しかし下旬に入ると、パウエルFRB議長がジャクソンホール会議でおこなった講演の内容や各種統計指標の結果を受けて利上げ停止への期待感が高まり、下落基調に転換しました。
※各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。